共同担保の意味

同一の債権の担保として、異なる複数の不動産の上に設定された抵当権(又は根抵当権)のことを共同担保といいます。

例えば、1,000万円の土地と1,000万円の建物、合計2,000万円の価値のあるマイホームを購入するにあたり、住宅ローンを利用して銀行から2,000万円の融資を受けたとします。

銀行は、万一借主が住宅ローンを返せなくなった場合でも、貸したお金を回収できるように、借主が購入した土地と建物に抵当権を設定し、登記をしておきます。

抵当権の登記をしておけば、万一の時でも、銀行はその土地と建物を売却してお金に換え、そこから貸したお金を回収することが可能になります。

銀行が共同担保で設定する理由

その際、銀行は1,000万円の抵当権を土地に、1,000万円の抵当権を建物に、別々に2本の抵当権を設定することはしません。

なぜなら、「建物が乗っている土地」や「土地の所有者が別人の建物」は買い手が見つからず、土地、建物を別々に売却して、それぞれ1,000万円ずつを回収することは不可能だからです。

土地と建物はセットで売ってこそ、2,000万円の価値があるので、銀行は、融資にあたり、土地建物の両方に債権額2,000万円の抵当権を共同担保として設定します。

この例のほか、複数不動産の価格の合計によって、債権の担保が可能になる場合、 離れた場所にある別々の不動産を共同担保とすることもあり、共同担保は非常によく使われています。

共同担保に入っている不動産は、共同担保目録に記載されます。2024
☞ 共同担保目録とは何ですか?